発達障害者は基本的に脳みその使い方があまり効率的でなく、結果的にロングスリーパーになることが多いと言われている。例としてよく挙げられるのがアインシュタイン。高機能自閉症である私もロングスリーパー。あなたの睡眠はどんなだろうか?
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毎日10時間以上の睡眠を必要としたアインシュタイン
相対性理論で有名なアインシュタインは、発達障害者であった可能性を指摘されているが、彼もロングスリーパーだったらしい。なんでも日に10時間ほど眠っていたそうなのだ。眠るときには寝室に鍵をかけて、誰にも邪魔されないようにしていたとのこと。
ここに、発達障害者と長眠の関係を語っているまとめがある。
長い睡眠と短い睡眠 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/143046
※アインシュタインには過集中らしき逸話も残っている。あるとき彼が書斎で考えごとをしているときにお手伝いさんかなにかが声をかけたが、返事はしないし、揺さぶっても動かない。まばたきもしないので、死んでるー! と大騒ぎになったという話だ。
あちこちで言われているのが、「ロングスリーパーの睡眠効率は悪い」ということだ。
ロングスリーパー(long sleeper)とは、平均よりも多くの睡眠を取る傾向にあるもののことであり、長眠者(ちょうみんしゃ)ともいう。
概日リズムは遺伝的に決定されているが、環境もしくは加齢により変化する。長眠者の睡眠時間は、障害として扱われる過眠症によるものとは異なる。しかしながら、一般的に中途覚醒の頻度が高く、眠りのレベルが浅い。
ロングスリーパーは脳みそを使うときの効率が悪いのだ。発達障害者にも同じような傾向が指摘されているので、発達障害者とロングスリーパーの間に何らかの相関関係があってもおかしくはないだろう。
ちなみに、ロングスリーパーの人口中の割合はだいたい5~10%程度と言われている模様。
ロングスリーパーの日本での割合は、3~9%です。アインシュタインもこのタイプで、毎日10時間以上、眠っていました。
統計的にロングスリーパーとショートスリーパーの人の割合は5%から10%前後と言われています。
発達障害者の割合は人口中の10%程度なので、全部がかぶるとは言わないまでも、体感としてそう遠くない感じがする。
それから、私はこの「睡眠の効率が悪い」傾向は、多夢や明晰夢と関係があるのではないかと考えている。寝ている間にも脳が休むことができないいっぽうで、(非常に数は限られているだろうが)この間に他人にはできないようなイメージを見ることができる人もいるということではないだろうか。
アインシュタインの相対性理論の発見のもととなったのが、彼が夢に見たあるイメージであったことは有名だ。ほかに科学上の有名な発見としては、ベンゼン環を発見したベンゼンは、自分の尾を咥える蛇を夢に見ている(発達障害や長眠との関係は不明)。
私の睡眠傾向
私はふだん、9時間は眠らないと日中眠くて眠くてしかたがない。感覚刺激を多く受けるとか、考えつめるようなことがあるとすぐに脳みそが疲れてしまうので、理想的には10時間半欲しいところだ。かなり頑張れば7時間半まで減らせるが、これはよっぽど何か事情があるときで、数日と続けられない。
高校の受験期などはいつも5時間半睡眠とかで頑張っていたが、あの頃の何が辛かったって何しろ睡魔だ。心おきなく眠れるなら死んでもいい、と思いつめるほどに辛かった。日曜だけはここぞと16時間とか寝だめしていたが、あまりの蓄積した疲れに、血尿と血便を出して倒れたことがある。ああした無理はもう金輪際したくない。
自分の発達障害に気づかずにいろいろな仕事に手を出しては辞めていた時期も、「自分がこれだけ眠いのは自分がだらしないからだ」と思い込んでなんとか短時間でやりくりしようと努力しては失敗を繰り返していた(だって周囲の皆がそう言うし… 発達障害あるあるだ)。あるとき、社長の講話を聴いている最中に睡魔に襲われ、必死の努力で目だけ無理やり開けた結果白目をむきながら船を漕いでいたところ、社長から名指しで注意されて山ほど冷や汗をかいたことがある。
10年ほどあがいた挙句、実家から逃げ出して生活を整え、診断も受けて服薬も開始。ここから「在宅・フリーランスで言語系のPC仕事」という自分に合った働き方を見つけて少し軌道に乗るまで数年かかった。この間、オットに支え続けてもらい、現在も支えてもらっているので、私は運がいいとしか言いようがない。ひたすら感謝しかない。
ロングスリーパーはショートスリーパーにはなれない
診断を受けたあとに振り返って考えてみて、つくづく実感したこと。ロングスリーパーはショートスリーパーにはなれない。その人にとって本来必要な睡眠時間が足りないことによって出ている眠気は、カフェインをとろうが冷水で顔を洗おうがペンで手の甲を刺そうが、決して去ることはない。脳みそのデフラグが終わるまで眠る以外に方法はないのだ。
睡眠障害クリニックなどに通院すればロングスリーパーは治るのでしょうか。
残念ながら、治せないと考えるのが自然です。ロングスリーパーかどうかは遺伝的な要因によって決まるからです(時計遺伝子と呼ばれるものが関係していることが、これまでの研究で示唆されています)。
現在私は、平日には「夜10時半就寝、朝7時半起床」という、9時間睡眠生活を続けている。ちょっと疲れてるなと思うと、夕飯を食べて早々に寝てしまって、10時間半睡眠を確保する。
これでも土曜には、いったん朝にだいたいいつもどおりの時間に起きてしばらく活動したあと、眠くてしかたなくなって2時間ほど昼寝することになる。この過程で、平日中に処理しきれなかった脳みその中の断片を処理しているのだろう… ともかくデフラグに時間がかかる脳だ。
もう自分の身体に抵抗するのはやめた。私はこのように生まれたのだから、もうこの身体に合わせて生活を変えていくしかない。仕事相手も、こういう身体を理解してくれる人だけ選んでいくしかない。
自己否定につながらないようにいろいろ自分に言い聞かせてはいる。けれど、平日はフルタイムで仕事してるわけじゃないのにほぼ食べて寝るだけになってしまったり、週末に寝てるだけでほぼ半日が終わったりする日々が続くとやはり、「ああ、自分の身体がこんなじゃなかったらもっと生産的な日々が遅れるのに」と歯噛みするような気持ちにもなるのだった。
ロングスリーパーは内向的で創造的、まじめ、神経質
友人によく、「そんなに難しいことばかり考えてて疲れない?」と言われるし、セラピストにも「そうやって難しいこと考えこむからストレス性のいろんな症状が出るんだよ」と言われる。
知ってるよ笑 だけど考えすぎは私の生まれつきの性質で、こういうマジメなところを捨ててなんでもかんでもオールオッケーになってしまったら私は私が誰なんだかわからなくなってしまう。
ショートスリーパーは外交的で勤勉なため社会に適応しやすく、自信を持って精力的・野心的に活動するため多忙です。また。不平不満はあまり持たず、自分自身や現在の状況におおむね満足しています。
一方、ロングスリーパーは、内向的で孤独を愛し、創造的でしかも細かい点にまで注意を払います。また、社会や政治に批判的な眼を向けるので、現状に満足せず気苦労がたえません。
あはははは、悪かったわね。
私は、この身体と切り離せない心に生まれ、それによって私であり、結果的にやたらフェミ記事をたくさん書いたり、偏頭痛を連発したり、長時間睡眠を必要としたり、そういういろいろなことを全部背負って生きているのだった。
おまけ
私はもともとものすごい明晰夢(半分以上は悪夢)をたくさん見て、しかもそれをはっきり覚えているたちだった。それで昔はユング派の夢分析なんかにも傾倒したりしたし、このへんはどちらかというとスピ系のアレだと思っていた。
しかし、偏頭痛の治療で就寝前に三環系の抗うつ薬と抗てんかん薬を飲むようになったら、やや熟睡感が増すとともに、明晰夢を見る・覚えている率がガクッと下がったような気がする。
私が発達障害のコントロールのために飲んでいるのはエビリファイだけなのだが、人によっては抗うつ薬や抗てんかん薬も飲むようだ。もしかすると私の明晰夢は脳内の異常発火みたいなものが映像になって眼前に再生されているようなもので、薬で脳内のバランスをどうこうするとマシになる類のものなのかもしれない。