頭の中にアレクサンドリアの大図書館がある
私の頭の中にはアレクサンドリアの大図書館のような、広大な、古今東西の情報が全て詰まったような空間がある。
アレクサンドリア図書館のWikipediaでの説明は以下のとおりだ。
アレクサンドリア図書館(アレクサンドリアとしょかん、古希: Βιβλιοθήκη τῆς Ἀλεξανδρείας – Bibliothḗkē tês Alexandreíās)は、紀元前300年頃、プトレマイオス朝のファラオ、プトレマイオス1世によってエジプトのアレクサンドリアに建てられた図書館。 世界中の文献を収集することを目的として建設され、古代最大にして最高の図書館とも、最古の学術の殿堂とも言われている。図書館には多くの思想家や作家の著作、学術書を所蔵した。綴じ本が一般的でなかった当時、所蔵文献はパピルスの巻物であり、蔵書は巻子本にしておよそ70万巻にものぼったとされる。アルキメデスやエウクレイデスら世界各地から優秀な学者が集まった一大学術機関でもある。薬草園が併設されていた。
何か知りたいことがあると私は頭の中のアレクサンドリア大図書館に行く。すると、目録カードのみっしり詰まった棚のいくつかがひとりでに開き、そこから該当の情報の書かれたカードが飛び出す。
そのカードは空中に浮いたまま、図書館中から関連の本を召喚する。本たちが呼ばれてどんどん眼前の空中に集まってきて、ひとりでに目的の情報の載っているページを開く。
ページからは活字が立ち上がり、渦を巻いて空中に躍り出る。私はその活字の渦から情報を読み取るのだ。
…こんな調子だったから私にとっては、集合無意識とかアカシック・レコードといったものは、信じるとか信じないのレベルを超えて「そこにある」ものだった。物心ついたときにはすでに私の中にあったのだ。
自分がこんな調子なものだから、皆も同じように頭の中に巨大な図書館があって、日々アクセスしているのだと思っていた。でもふとあるとき… 自分の発達障害をはっきり自覚する前夜ぐらいの時期だったか… なんとなく何か引っかかるものがあって、母(当時まだ同居していた)にふと、この図書館のことを漏らしてみたのだ。そうしたら「うわあ何それ気持ち悪い! あんたやっぱりちょっとおかしいんじゃないの」という反応で、非常に意気消沈した。
母の反応のしかたがまったく理想的でないのは置いておいて、とりあえずは「世の中の全員の頭の中がこうなわけではないらしい」ということには、そのときに気づくこととなった。
人の数だけ「頭の中の世界」がある
つい先日Twitterで仲間たちと話していて、なんとなく「私の頭の中はこんなふう」というのを出しあう形の会話になった。 こんな人たちがいた。
- 頭の中で音声言語で考えてる人
- 頭の中で常に音楽が鳴っている人
- 頭の中で鮮やかな映像が浮かんでいる人
私はちなみにこんなふうだ。
私の頭の中には音がない。テキストが浮かんでる以外は暗闇。空間や存在の永遠の「うなり」のようなものは聞こえる気がする。概念がハイライトされたとき(蛍みたいな緑がかった色)に効果音が聞こえる気はするけど定かじゃないな。「デザインあ」の文字がどんどん動いてくやつとか大好き。馴染む。
— 宇樹義子(そらき・よしこ) (@decinormal1) September 21, 2015
当たり前だった自分の頭の中のことが相対化されてとてもおもしろかった。私の世界のことも、複数人からおもしろいとの反応をいただいた。おそらくこれは認知特性の違いからくるのだろう。
※2016年11月3日追記 以下の本はある読者さまからのご指摘により、疑似科学に類する本だということが判明しました。認知特性に3パターンあるという説は、まだ科学的に検証されていない仮説に過ぎないこと、またこの本の著者の認知特性分類の論拠は、著者の臨床上の個人的な体験のみであることを確認いたしました。十分な検証なしに紹介して申し訳ありません。以下はこの点をさしひいてお読みください。
認知特性といえばこの本。私に、同じ視覚優位でも複数の種類があるということを教えてくれた本だ。
私はこの本で言えば、視覚優位>言語抽象タイプ だった。視覚優位は視覚優位だが、映像よりもむしろテキスト情報に強い。一部の発達障害者によくある、カメラアイや脳内で3D映像を組み立てるような特殊能力はない。
こちらの記事でマインドマップを紹介したのだが、
マインドマップの発案者トニー・ブザンのすすめるマインドマップは、とてもグラフィカルで有機的で、たくさんのイラストなどが含まれている。
私が好きなのはほぼテキストのみのシンプルなマインドマップで、ブザンのすすめるようなグラフィカルなものは使いづらかったのだが、上記の「頭の中」の違いの話を経てみて、もしかするとブザンと私は認知特性が違って、ブザンのほうはより映像寄りの認知特性を持っているのかもしれないと思った。
上記の認知特性の本は、自分や周囲の人についてなんとなく疑問に思っている「ものの見方の違い」がよくわかってすっきりする。強みの活かし方もわかるので、興味があったらぜひ読んでみてほしい。もちろん、6タイプを見分けるチェックリストつきだ。
あなたの頭の中はどんなだろうか? 何か変わったものがあったら @decinormal1 まで知らせてほしい。
2015年10月3日追記:反応をまとめてみた
この記事でとてもたくさんの反応をいただいたので、次の記事にまとめてみた。みなさま貴重な情報を本当にありがとうございました。めちゃくちゃ面白かったです。